2019年7月08日(月)12:49

ちょっとリッチ気分に東急ハーベストクラブ蓼科に泊って蓼科山に登る

いとこの両親が蓼科の会員制リゾートホテルの会員に数年前になったらしくお呼ばれしたのでこの週末に行くことになった。せっかく蓼科まで行くなら山でも登らないとなと八ケ岳のどこかに登ろうと思っていたのだが梅雨の最中。あいにく天気予報が芳しくなさそうだった。それでも天気が持つこともあるかも知れないと一応トレランシューズを履いて行った。

リゾートホテルは素晴らしいのだが八ケ岳界隈を泥臭く歩いている山人にとって都会のシャレた人々が集まるこう言った施設はどこかソワソワして落ち着かない。僕のような人間はテントの合間から眺め上げる横岳の峰々でも見ながら半身シュラフに入り孤独にウィスキーでも飲んでいる方が似合っているのだ。

ただ明らかに高原リゾートは八ケ岳のひとつの顔であり、ああそういうのも八ヶ岳なんだなと何となく感じた。

土曜日の朝になると曇ってはいるものの雨の確率は低く「てんきとくらす」サイトでも八ヶ岳界隈はどこもAランクだったのでリゾートホテルから一番近い登山口がある蓼科山に登ることにした。調べてみると前回蓼科山に登ったのはもう2012年のことのようだった。その年は南アルプスを6泊7日かけて初めて縦走してどんどんと山にはまっていく頃だった。

まだ登ったことのない女神茶屋から登る。登山口では決していい天気ではなかったけど登ると雲層を抜け、2200mあたりから広がる雲海に頭を突き出した八ヶ岳、南・中央・北アルプス、御嶽、乗鞍の峰々が鮮明に見え始めた。敢えて好き好んで天気予報がよくなさそうな時に山に来ることはないのだが、こういう景色はまた快晴の日には見ることができない風景だ。

高層雲のくもりだが雨もなく寒くも暑くもない快適な山頂で2時間ほど過ごす。登りやすい山が利用なのか若い登山者がとても多かった。最近は山ブームも去ったとも言われ確かにあまり若い人を見ることが少なくなったなと思っていたのだが、思えば10年も山登りをやっていれば、それなりのレベルの山に行くことが多くなり、必然的にそこにいる人たちはそれなりの経験を経た、言ってみれば年齢を重ねた登山者が多くなるのは当然のことだなと思った。そう僕の登山レベルもそれなりにちゃんと向上しているということだろう。

男女できゃっきゃっ言いながら山頂の標識で映えるポーズを何度も撮りながら楽しそうにしているグループを見ていると若いっていいなとつくづく感じる。あと25年さかのぼってあるグループに入りたいッ!と思ったけど、もしそうなったとしても結局ちょっとアウトローに構えて「何だあいつらうるせーな」と強がりを言っている自分自身が見えるようだった。

同じコースを戻るのは詰まらないので帰りは蓼科山荘まで下りて、そこから歩いたことのない天祥寺原に下ることにした。この道は雨が降ると沢になりそれなりに水が流れるのだろう。石ころが転がる深く掘れた道は濡れているのもあってとても歩きにくい。蓼科山荘で天祥寺原方面に下山を開始した時にふと目が合った小屋の主人が「気をつけて!」と声を掛けたのはこのことだろう。

さらに下ると土砂崩れで崩落した場所に登山道が突きあたり、そこが登山道になってちょっとルートが分かりにくいところもある。それでもポイントポイントにはロープでそれより先に進まないように目印をしているので迷うことがないと思うが、危険性を考えれば雨の日は歩かない方が賢明だろうと思う。

そんな悪い道を下り平坦な天祥寺原に出るとその歩き易さに安心する。ただちょっとした湿地帯でもあるので気を抜くとぬかるみに埋まってしまうので気をつけて歩く。そこからビーナスラインとの合流点、ゴールの竜源橋までは気持ちよく歩ける程よいトレッキングコースのような登山道が続く。その途中に苔がとてもきれいな場所があり写真をたくさん撮った。

結局、蓼科山荘から竜源橋まで出会った登山者はたったの3人だけだった。山頂の賑わいを思えばここはあまり多く歩かれるコースではないのだろう。リゾート半分のちょっとした山登りだったけど登りも下りもまだ歩いてないコースを多く歩くことができ、八ケ岳の地図に久しぶりに多くの赤線を引くことができる。

ルートマップ

ルートデータ

入山日
2019/7/6
下山日
2019/7/6
距離
7.6km
最高点
2,530m

トレッキングレポート

女乃神茶屋近くの蓼科山登山口から登り始める。3度目の蓼科山登山、ここから登るのは初めてだ。
登山口から緩やかな笹原を歩いてきてここから本格的な登りに入る。ここ最近の雨で石が濡れているので滑らないように気をつけて登る。
カラマツかな?コメツガかな?(コメツガはもう少し幅広かな?)鮮やかに先端に伸びた黄緑色の新芽。
2200m程で視界が開けると雲海が広がってた。
同じ日に蓼科山に登った方のヤマレコを見るとこれはマイヅルソウのよう。
朽ちた切り株の上にもさもさとコケが生い茂っている。
白い花ってちょっと区別がつきにくいけど、このイチゴのような葉っぱはシロバナノヘビイチゴかな?
雲海の上に険しい頭を突き出した南八ヶ岳の峰々。中央最も高いのが赤岳。
こちら縞枯れの木々と雲上左に中央アルプス、中央に御嶽山、そして木々に隠れているけど乗鞍岳。
2400m過ぎで森林限界を抜けむき出しの岩々地帯に突入。山頂まであとちょっと。
広々した蓼科山山頂。曇ってはいるけど風もなく穏やか。さっそく持ってきたおにぎりを頬張る。
標高2530m、蓼科山山頂標識。このこのまわりで大学生のグループがかわるがわる映える写真をずっと撮っていたのでなかなか近づけず...どこでも山頂標識は写真撮り終わったらすぐに空けるようにしましょう。
広がる雲海と八ヶ岳、そしてその右遠くに南アルプス。
八ケ岳をアップでー。
山頂標識の向かい側に移動して北アルプス。北信の方は雲が切れて晴れ渡っているよう。
再び八ケ岳。
可愛らしく座っている写真を友だちに撮ってもらっているところをレンズを望遠してこちらからもパチリ。すいません、ちょっと人を入れた写真も欲しかったので勝手に撮らせてもらいました。その時は気付かなかったけどまわりをたくさんのイワツバメが飛んでいた。
山頂中央にある社にお参りする。
まだ早いのか?蓼科山がそういう山なのか?登る途中も期待したほど花がなかった。山頂の一部分にコイワカガミが咲いていた。
蓼科山頂ヒュッテ。さて下ります。
これはミツバオウレンかな?
こちらからはまだまだ多くの人が登ってきていた。7合目登山口から登ればコースタイム1時間40分で登れてしまうお手軽さ。
将軍平の蓼科山荘。山頂まで持って行って飲んだビールに続いて、ここではチューハイを買って飲む。
木に生えたコケ。ちょっと人工的な着色のような不思議な色。
こんな沢道をずっと下ります。とても歩きにくい。
下っていった先にある崩落地帯。このコースは雨が激しい時は通らない方がいいだろう。
崩落地帯を下って行くとロープが横切っていて、その先で登山道の赤マークに導くようにしている。まー迷うことはないだろう。
ちょっとコースタイムをオーバーして天祥寺原。やっと歩き易いところに出てほっとする。
天祥寺原にはその名の通り気持ちのいい笹原が広がる。
天祥寺原からさっきまで山頂にいた蓼科山を見上げる。まだ山頂は雲の上なのだろうか?
天祥寺原から竜源橋の途中にとてもコケが美しいところがあった。
竜源橋にゴール。何だか濡れた石がすべり歩きにくかったので距離・標高差以上に疲れた。

データ

  • 入山日: 2019年7月06日(土)
  • 下山日: 2019年7月06日(土)
  • 登山エリア: 八ヶ岳周辺
  • 登山ジャンル: ピークハント登山
  • 登山スタイル: 日帰り
  • メンバー: 2人
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